カラスが鳴いた 物語の種 2022.10.07 信号待ちの横でカラスが止まった。 目が合う。 だけどすぐに正面を見て、カァ、カァ、カァと鳴いた。 視線の先には女性がひとり、赤信号を渡ろうとして立ち止まった。 鴉天狗と精霊姫山の奥地で暮らしていた精霊姫。 ある日「街に下りて御使いをしてみたい」と言い出した。 姫にそんなことを教えたのは誰だ!? 苛立ちを覚えながらも咎めることはできず……。 意気揚々と山を下りて行く姫に気が気じゃない。 鴉天狗はカラスに姿を変え、...
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